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心がはずむような日も、涙で包まれてしまう日も、やっぱり生かされている大切な一日。


by soratoumihouse

「できないことが、できるようになる」という奇跡のような真実

ときどき海の小さかったころを、細かく振りかえりたくなるときがあります。

あんなことして、毎日、困っていたな~とか、こんなしぐさが可愛かったな~とか、場面、場面では、

覚えているのだけれど、3歳のころって、学校では、どうだったんだっけ?と、具体的に思い出そうとすると、

なんとなくの記憶なのです。


そんなときは・・・そんなときこそ、学期末にいただく教育通信。

幼稚部のころから、少しずつ、教育通信のスタイルも変わってきています。

海が、3歳のときは、教育通信の後ろに、その子の写真が載っていたのです。

今日、久しぶりに見てみたら、むむむ♪かわゆい~♪♪♪

「できないことが、できるようになる」という奇跡のような真実_b0244274_21445291.jpg


しかも、写真の下のコメントが、「乗り物がん具も上手に乗れました。」です!

何、なに?このような乗り物がん具に、乗れていなかったの~?この頃は・・・(^_^;)。

写真だけでも、当時の海の成長過程がわかり、有難いです。


さて、教育通信の中を見てみると・・・。

短期目標は、こんなことが書かれてありました。

「・トイレに行って、便器(おまる)に座ることができる。

・教師の支援を受けて、一緒に服を着替えることができる。

・要求があるときは、簡単な発声を伴って知らせることができる。

・小集団活動や素材遊びを通して、粘土や絵の具を素手で触るといった経験などをすることができる。」

でした。


海、そんなだったんだね~。

目標を、読んだだけでも、海のその頃が蘇ります。


具体的な指導方法が書かれている欄には、

・教師の身体ガイドを受けて、途中から上着を着たりズボンを履いたりできるようにする。

・おむつがぬれて気持ち悪いときは、所定の位置からおむつを取って教師に渡すようにする。

・教師が器に手を添えて、一人でご飯をスプーンですくうようにする。

・手と足が交互に出せるように身体的ガイドで支援する。

というように、(もちろん、まだまだ経過や、課題など、まだまだ沢山書かれていますが)

海が、どんな発達段階で、学校で過ごしていたのか、よくわかりました。


その当時は、そのときの海なので、教育通信を見ても、ふむふむ・・という感じでした。

でも、その頃から、6年の月日が流れ、振り返って見直してみると、

今の海からは考えられないほど、幼かった海がみえてきて、懐かしかったり、驚いたり・・・。


6年間で、今の海のように成長するなんてことは、これっぽっちも想像できませんでした。

朝起きれば、一人で着替えを済ませ、学校の支度までして、今では、立って用をたすこともできるように

なりました。


食事では、スプーンをもつことも難しかったのに、おはしを使って、給食を完食するまでになりました。


手と足を交互に出して、ジャングルジムに上る練習をしていた海が、ジャングルジムにはスイスイ。

空が最近まで乗っていた自転車に乗って、笑顔で走ることだって出来るまでになりました。


6年という月日が、海に与えてくれた大きな力。

先生をはじめ、沢山の海を支える方達の支援が、こんなにも海を成長させてくれた。

そして、私の大好きな「心のスケッチ」 本多 譲 氏の詩を思い出しました。

以前、ブログで、同じ詩を紹介したか忘れてしまったので、載せますね。


「おめでとう」

「挨拶ができたね おめでとう

お友達と遊べたね おめでとう

お弁当を上手に食べたね おめでとう

お返事がうまく言えたね おめでとう

一人でおトイレに行けたね おめでとう

わがまま言わずにできたね おめでとう

泣かないで最後までやったね おめでとう

そんなにささいなことでも一人でできたら

おめでとうと言ってあげたい

見のがすことなく

途中でなげださず最後まで一人でできたら

おめでとうと言ってあげたい

やさしく あたたかく


心のスケッチより」


海がうまれてすぐに、空の幼稚園入園。

空のことで必死で、空ほどは、敏感に発達のことを気にしていなかった。


でも、立つのが空よりも遅くて、空以上に言葉も出なくて、気づけば同じくらいの子どもにも寄っていかず、

家の中では、行ったり来たり・・・。

部屋中に、ひもというひもをぶらさげて、垂れているひもを嬉しそうに眺め、


まわりの同年代のお友達は、ペラペラしゃべって、遊んでる。

海の幼稚園は、どうするの?とふと頭をよぎる。


公園に、こどもはいっぱい。

でも、海はひとり。

私も、ひとり。


家に帰っては、疲れと、孤独の悲しみに、毎日泣いて、でも、誰にも相談できず。

そんな毎日のなかで、気持ちに限界がきて、発達相談の予約。


あれよあれよと、自閉症と精神遅滞の診断がついて、ついたらホッとしたけれど、

じゃあ、幼稚園どうする?ってまた悩む。


見学に行っても、海には、すべてが無理・・無理・・無理。

何も理解できないところで、海は、何を喜びとして、幼稚園に行けるのだろう。


もう、どうしよう~~~!と思っていた時に、今の学校の存在を知り、めでたく入学。


学校に入学するまでは、海におめでとう・・と声をかえられるような余裕は、まったくありませんでした。

何を想い、何を要求しているのか、何で、こんなことをして喜ぶのか、なんで兄と手をつながないのか、

わからないことでいっぱいだったから。


きっと、そんな中にも、何かが出来るようになっていたんですよね。

ゆっくり・・・ゆっくり・・・。

でも、あまり気づいてあげられる母ではありませんでした。


小さなことでも、できるようになったことに目を向けてあげられたらよかったけれど、

できないことに目がいって、気づけば、凹んでいました。

でも、可愛い。


こんなに、同年代の子どもたちと違う発達をしているのに、ただ、可愛い。

この母としての感情だけが、海と私を繋げていてくれたのかもしれません。


学校で、沢山のことを学ばさせていただきました。

先生は、この詩のように、海の小さな「できた」を見逃さないでいてくださいます。

そして、その都度、こどもに「おめでとう」と同じように、子どもに自信をもたせてくださいます。


「おめでとう!」「できたね!」「えらいね!」「がんばったね!」「すごいね!」「やったね!」etc・・・。

そんな子どもにとって、何よりも嬉しいことばのプレゼントを贈っていただいて、

海は、褒められる喜びを覚え、やってみよう・・という意欲が湧きでるようになり、

あの頃は、想像すらできなかった成長を今、みせてくれているのだと思います。


こどもは、信じられないような力をもっていますね。

先のことは、やっぱり不安になるときもあります。

でも、あの訳分からず泣いていた私ではありません。


どんな小さなことでも、いつだって、いっぱい、いっぱい褒めてくださる先生方に、沢山出逢い、

教えていただいたから・・・。


できないことより、できるようになったことを喜ぼう!

「できないことが、できるようになる」という奇跡のような真実を、この目で沢山みてきたのだから。


信じましょう^^。

こどものもっている力を。

諦めないで。


先を見て、努力していくことも大切だけれど、ときどき、こうして振り返ってあげることで、

子どものもっていた力に気づいてあげられる。


前をみて、ときどき振り返る。

そんな進み方で、子どもと一緒に歩んでいけたらいいな・・・。


読んでいただいて感謝です。
明日は、空の部活がなし~!
朝練もなし。。ということは、
当然、弁注で~す(笑)。
ゆっくり寝られる。わ~い!
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by soratoumihouse | 2012-11-25 21:49 | 私の出会った本&海