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心がはずむような日も、涙で包まれてしまう日も、やっぱり生かされている大切な一日。


by soratoumihouse

海の切ない願い

海の成長の歩みをみていると、ずっと変わらないこだわりや行動も、もちろんあるけれど、

物凄くこだわっていたことや、行動がいつのまにか、大丈夫になっていたり、こだわらなくなっていたり

します。

そして、その代わりに、新たなこだわりや、行動も出てくるんですけどね・・・。


海は、以前ブログにも確か載せましたが、1年生の頃、カーズのTシャツにこだわり、

ひと夏を、ほぼ2枚のTシャツで過ごしました(笑)。

でも、ついに、教えてきた、色んなTシャツを、自分で選んで、同じものばかりでないのを着る・・・ということが

出来るようになりました。

カーズのTシャツじゃなきゃ嫌だ・・・ということは無くなりましたが、こちらが選んであげれば、

色んなTシャツを着られるのですが、自分で選ばせると、2枚になってしまうので(笑)

私が、時々選んで、違うものを着てみることを薦めてきました。


そして、ついに、自分でちゃんと違うTシャツを、毎日変えて着られるようになりました。

これは、海の大きな成長で、ここ最近の感動話です♪

(もちろん、お気に入りを、何回着てもいいのですが、海には、そのバランスを自分で判断するのが

難しいんですよね。なので、混乱させないために、今は色んなTシャツを着る・・・と覚えた海に任せて

います^^。)



今朝、海は黄色いTシャツを自分で選んで着ました。

(お、今日も違うのを選べてる・・・^^)

朝食をとり、ふと海を見たら、黄色いTシャツに毎朝飲んでいる紫色の野菜ジュース(これなら飲める

ようになったの・・・^^)がくっついてしまっていました。

果汁系なので、海に、洗わないと汚れてしまったところがとれないから、脱いで他のを着るように

言いました。


海は、すぐにTシャツを脱ぎました。

私は、すぐに洗剤をつけて洗濯準備。

海は、次に水色のTシャツを着ていました。


・・・とここまでは順調な感じですが・・・・

「黄色の(今、着ていたやつ)がいいんだ~~~!!

水色のは嫌なんだ~(・・・って数ある中から、自分で選んだんだよ・・海くん!)」と海。

「海の気持ちはわかるよ・・・でも、汚れてしまったから、洗濯をしないと落ちないの。

だから、仕方ないよね。また、明後日、着たらいいよ!」と私。


「ぼく、黄色のがいいんだ・・・。ドキドキする~!うわ~~~!!」

(節電と、朝は窓を開けていましたが、耐えられなくなり、冷房をつけました・・・)

「だったら、今度は、どうしても汚したくないTシャツのときは、エプロンすればいいよ!」


「・・・・・ううう~~~・・・」

空も始まってしまった・・・という顔で、昨日の録画したスペイン戦のサッカーの試合を観ていました。

そして、海は、着ていた水色のTシャツを、放り投げました。


「黄色いのがいいんだ。水色のは似合わない~!」

(朝から、大騒ぎ。家の真後ろのお宅にベビーがいるので、本当に申し訳なくて・・・)

大騒ぎする海を、洗面所に連れて行きました。

そして、びしょびしょの黄色いTシャツを見せました。


「汚れを落とすために、お母さん、洗ったの。汚くなってしまったら悲しいでしょう?

どうしても着たいんだったら、これ、着る?(意地悪だと思ったけど)着てもいいよ!」と言うと、

海は首を振りました。

さすがに濡れているのは嫌だと思ったようです(ノーマル^^)。


これで大丈夫・・・と思った私が甘かった・・・。

リビングに戻って、また、叫んでいます。

「黄色いのがいいんだ。水色はいらない!」


こうなった時は、いつも、上のお部屋でクールダウンしてきてもらいたいので、

「上に行って。考えてきてごらん!」と強めに言いました。


海は、階段を上がった廊下に座っていました。

もちろん下着で、汗だく、体育座りです。


少ししても戻ってこない海が、空は、サッカーの試合を観ながらも気になったようです。

空が、階段を上がって行き、また、リビングに戻ってきました。

そして、言いました。

「お母さん、海、かわいそうだよ。」


「わかってる。お母さんだって、可哀想だって思ってる。でも、海が自分で汚してしまって、

自分で選んだTシャツを気にいらないって放り投げたら、それは、誰が悪いって海でしょう?

海の辛さは、やっぱりあるんだけど、こういうことを笑顔で、はいはい・・仕方ないねって

言ったら、海が大人になって困ってしまう。だから、今、教えるしかないの。

お母さんだって、辛いんだよ・・・」と言ったら、空はわかってくれたようで、

また静かにサッカーの試合を観始めました。


それから3分後くらいに、私が海のところへ行きました。

汗だくで、でも、じっと体育座りをしていました。

「海、ちょっと来て・・・」

「何?」・・と海。


私は、海が放り投げた水色のTシャツを見せて言いました。

「海が、黄色いTシャツを着たかったのはよくわかるよ。

でもさ、海が自分で選んだTシャツを放り投げるのは、どう思う?」

海は、「バツ×・・・」と言いました。


「そうだよね。水色のTシャツは、悲しいよね。せっかく海に着てもらって喜んでいたのに、

いらないって放り投げられたんだよ。海は、投げられたら嬉しい?」

「やだ・・・。」と海は言いました。


「海が着たいと思っているTシャツが汚れてしまったなら、洗ってきれいにしようよ。

大切に着ようよ。どうしても汚れるのが嫌なら、さっき言ったけど、エプロンしよう!

おいで・・・ハグしてあげる^^」と手を広げたら、泣きながら抱きついてきました。


それから放り投げた水色のTシャツを、自分から着ることが出来ました。

そして、少しして、デイサービスのお迎えがきました。

暑い、熱い、汗だくの朝でした・・・。


私だって、感情的になるのだから、海だって感情的になる。

でも、だから、何してもいいということではない・・・。

そんなこともある。それが大前提での、海の未来への祈りにも似たような想いです。



夜は、食事中に、空が友達のお宅に泊まる話になりました。

海は、今は私の実家に、空と海でお泊り出来るようになりました。

なので、お泊りすることが楽しいと思えるようになったんですね。

「海も、お友達のお家に、お泊りに行きたい・・・。」と海。

(ん~、難しい・・・。なんて言えばいいの・・・?)

「そうだね。お友達のお家にお泊りしたいね。でも、ほら、今度家族でお泊り行くよ!」と

話を家族旅行の話題に変えました。

でも、海は、空のことが羨ましくなったのか、同じことをしたいと思ったのか、

「海、お友達のお家に、お泊りに行きたい。交通安全を守れば、お友達のお家に泊まれるの?」


一生懸命、考えたんでしょうね。

どうしたら、お友達のお家に泊まりに行けるのかを・・・。

それが、海の中では、交通安全を守れば・・・ということに行きついたんでしょう。

お兄さんになるってことを考えたのかな・・・。


言うのが辛かったけど、言いました。

「あのね、お友達のお家にお泊り出来るのは、お友達が「泊まりにきて!」って言ってくれないと

行けないんだ・・・。だから、お友達のお家にお泊りするのは難しいかもしれないね・・・。」


ちょっと間があり、海が言いました。

「交通安全を守れたら、お友達のお家にお泊り出来る?」

切なくて、胸が苦しくなりました。

確かに、学校に行っても、デイサービスに行っても、お友達と呼ぶ人は沢山いる。

でも、空のような友達とは、海は違うことを、海はわからないから・・・。


家に、お友達を呼んだり、空の友達や私の友達に泊まってもらうことはあるけど、

海の願いは、違うんだもんね。

海の真っ直ぐな願いを叶えてあげられるかは、わからないけど、心を開放出来る「友達」と呼べる人が

一人でもいいから、出来るといいね。

一緒にお出かけしたり、楽しみを共有できるような人に出逢えることを、お母さんは心から祈っています。


交通安全を守れることなんか関係ない、海といることを楽しいと思って誘ってくれる人が・・・

生涯に一人でもいいから・・・。


海のピュアな心をまるごと抱きしめてあげたい・・・と思いました。




読んでいただいてありがとうございます。
海の黄色いTシャツは、ラルフローレン。
空が、その馬のマークを見て言いました。
「お母さん、このプロって高いんでしょう?」
「プロ?何それ?」
ま、ま、まさか・・・
「ポロのこと?」
「あ~、そうだ、プロじゃなくて、ポロか!」
確かに庶民の我が家はご縁がないけど・・・。(笑)
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by soratoumihouse | 2012-07-27 23:51 | 海のこと