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心がはずむような日も、涙で包まれてしまう日も、やっぱり生かされている大切な一日。


by soratoumihouse

海の3年生最後の日 ~別れ~

海の三年生最後の日(修了式)でした。

本当に早い一年でした。

この前、3年生、進級おめでとう~!と言った気がするのにな・・・。


2年生最後の頃は、なかなか、自分の想いを伝えることが出来なくて、学校でも、トイレにこもったり、

保健室に通ったりしていました。

2年生最後の日も、涙を流しながら、担任の先生のお膝にのって抱かれていたことを、

昨日のことの様に思いだします。


それが、今では、自分の想いを伝えて、緊張しながらも色々とチャレンジ出来るようになりました。

と同時に、海のこだわりや、確認が激しくなり、なかなかきつい一年でもありました。

そんな一年をなんとか乗り越えられたのも、先生方がいつも想いを共有して、アドバイスを

下さったおかげです。


そんな素敵な先生方に、ありがとうの気持ちを込めて、海にプレゼントをあげようねと話しました。

一つは、海が、先生方のお顔を書いたものを、かわいい紙皿に貼って飾れるようにしました。

先生方のお顔に、何だか似ていて、よく特徴を捉えているな~と、にっこりしてしまいました。


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もう一つは、お花をアレンジしてプレゼントすることにしました。

小さなグラスにオアシスを入れて、海が、切ってある花を生けていくようにしました。

小さなお花のアレンジは、とっても愛らしく、春らしく出来ました。


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朝、先生方にプレゼントをしたら、とっても喜んで下さり、海はとても嬉しそうでした。

渡す前は、相変わらず、少し緊張していて、私と一緒に渡したいと話していた海でしたが、

先生がいらしたら、にこにこで渡すことが出来て、最後にまた一つ大きな成長を感じることが

出来ました。



先生方がいらっしゃる前に、少し時間があり、海とクラスで待っていました。

すると、海は誰に何を言われるでもなくて、教室にあるスケジュールをテキパキをと変えていきます。

毎日、やっているんでしょうね。「きのう」「きょう」「あした」というカードを慣れた手つきで、

移動させていきます。本当に感心しました。


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幼稚部さんの頃は、時の概念を理解するなんて、夢のようでした。

今では、学校の個別課題でも、「来週」まで勉強して下さっていると知り、感激しました。

「来週」「再来週」「今年」「来年」等など・・・覚えることは沢山ですが、本当に、先生があらゆる工夫を

して下さったおかげで、夢とさえ感じていた理解も、現実のものとなりました。




この子達は、臨機応変が苦手。小さな変化にも敏感で、変わることにパニックをおこしてしまうことが

よくあります。

前にも、ブログで書いたかもしれないけど、そんな子どもたちには、その逆で臨機応変に対応して

いかなければなりません。

簡単なことではないし、いいかなと思って試したことも、ダメだったりすることも沢山。

それでも、何とか社会の中で、幸せを感じて生きていけるための一歩のために、

先生方は、あの手、この手で一歩を踏み出すためにと、労力を惜しまないでいて下さるのです。

そういう深い愛情で、海は着実に一歩ずつ、歩んでいます。歩ませていただいています。


海が、こんなに当たり前のようにしている一つ一つに、先生方の溢れる愛情を感じて、

感謝してもしきれないほどの想いでいっぱいになりました。

先生方、本当にありがとうございました。



全体の修了式が終わって、クラスに戻り、お母さん達も、子どもたちと一緒にプログラムを

楽しみました。

歌や、ダンス、作品の発表、先生方の歌のプレゼントまでありました。

作品の発表では、図工で染物をして作った風呂敷とバックを一人一人みせてくれました。


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布の端も、ちゃんと子どもたちがアイロンをかけて、あとは、お母さんが縫うだけにまでして下さっていて、

本当に先生方には頭が下がりっぱなしです。


プログラムもいよいよ終わりになり、3年生の、この先生方との一年間ともお別れです。

最後の挨拶をしたら、クラスの女の子が「わ~~~~~ん」と泣きだしてしまいました。

一見普通のことのように感じますが、この子たちが、寂しい、悲しいというような感情を、

そういう場面で出すことは、実はとっても難しいのです。


それが、理解できているんだと知った時、その子の涙を見ながら、お母さんも先生も、私も

もらい泣きしてしまいました。


そういう空気感だったからなのかはわかりませんが、海も先生とのお別れを待っている間に

ウルウルしてきてしまい、「○○○先生にありがとう言えば良かった~~~」と私に抱きついて、

泣きだしてしまいました。

○○○先生は、体調を崩されて、今日、お休みだったのです(涙)。


それを担任の先生に伝えると、優しいまなざしで、腰をかがめ、海の目の高さに合わせて、

海の手を取り、「海くん、どうしたの。いいよ。悲しいんだね。聞いてあげるよ。」と

話して下さる先生。

私は、この先生の言葉に、今年、どれだけ救われたでしょうか。

海も、どれだけ、心を開くことができたでしょうか。

先生の優しさのおかげです。



先生が「大丈夫。今度、また会った時に、ありがとうを言えばいいんだよ。」と優しく諭してくださり、

海は落ち着くことが出来ました。



先生とお別れした後に、今年度でお辞めになる副校長先生にも、お別れの挨拶をしに

職員室に行きました。

すると、海は、もう涙がいっぱいになって、副校長先生が海を抱きしめて下さいました。

涙をいっぱい流していた海が、声を振り絞ってい言いました。


「ずっといるの?」

「う~ん、30日まではいるけど、その後は、東京に行ってしまうんだ・・・。」


海が渡したチョコレートのお礼にと、いつも海の大好きなトミカの切り抜きを貼って、カードにして下さった

先生でした。海は、それを、とても喜び、宝物箱に入れています。



卒業、離任、退職等は、やはり、今の海には難しすぎて理解が出来ません。

空が卒業と聞けば、空が家からいなくなると思っていました。


クラスの先生方とは、お別れと聞くと、もう会えないと思うらしく、何度も聞かれ、

もう会えないのではなくて、3年生のこのクラスと先生方とお別れだと伝えるのも難しくて・・・。


そして、副校長先生のように4月から、もう会えない先生もいることも、また難しいのです。


こういう事だけでも、本当に理解出来るまでの道は、果てなく遠い道のりに感じるけれど、

一歩一歩、踏み出して歩んでいけば、きっと理解できる時がくる・・・そう、信じています。



本当に素敵な先生方が、来年も一緒だと本当は嬉しいけれど、まず、そういうことはないので、

あ~、なんか、寂しいな~と思っていましたが、考えを変えました。

こんな素敵な先生方が、各学年にバラバラになってしまったとしても、

それは、少なくとも三つのクラスが幸せになるんだと思えば、悲しくないなって。

幸せは、一人からでも十分に拡がっていくから・・・。


海の3年生もまた、素晴らしい1年でした。

先生方に、心から感謝をしています。



家に帰ってから、疲れが出たのか、調子が悪くて、休んだのですがダメで、夕食の支度が

出来なくて悩んでいたら、空が作ってくれると言ってくれました。


海も、実は空が言う前に「僕が作ってあげようか?」なんて言ってくれて、

作れないけど、そんな言葉を言ってくれたことに、なんだかとても幸せでした。


そして、空が夕食を作ってくれました。

家庭科でも、全部、一人で作ったことが自信になっているのか、分量や、調理の仕方は聞いてきましたが、

全部一人で作ってくれ、感激でした。


「プルコギ丼セット^^」


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私は、脂ものはきついので、少しだけ食べて、空に「美味しい~(ほんとに)!」と言いました。

海も「また、作ってね!」と空にお願いし、

パパは、「うまい~~~~!空、凄いよ!ありがとうね!」と褒めて、

空は、ルンルンの笑顔でした。



空も、海も、一歩一歩、そして確実に、大人への階段をあがっているようです。

私は、やっぱり幸せです。


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by soratoumihouse | 2012-03-22 22:46 | 海のこと