人気ブログランキング | 話題のタグを見る

心がはずむような日も、涙で包まれてしまう日も、やっぱり生かされている大切な一日。


by soratoumihouse

「お手を触れないでください」

ミニカー(物)を同じ向きに並べる・・ということは、自閉症の特性の一つ。

我が家の自閉症児 海くんも、並べていました、並べていました。

ミニカーを永遠に・・・長く・・・長く・・・いつだって、渋滞さ!って感じでね^^。


そのうちに、バリエーションが増えてきて、車屋さんのショーウィンドウに並べられているみたいに、

全部斜め正面を向けて、きれいに並べる。


全部、車を裏返しにして並べる。


普通の状態と裏返し状態を交互に並べる。


今では、お!今回は、このパターンなのね・・・と、楽しんでる自分もいたりして・・・(笑)。

海が、自閉症かもしれない・・と感じ始めたころは、並べているのが悲しかったのにね^^・・・(笑)。


海の部屋には、自分の机の他に、ローテーブルが置いてあります。

以前、ブログでも少し書いたと思いますが、そのテーブルには、ミスタードーナツの空箱だったり、

袋だったりを飾っているのです。


それは、誰がどう見ても、散らかしているようにしかみえないのです(^_^;)。

それで、昨日、パパが海に言ったのだそうです。

「海、テーブルの上を片付けないとね!」・・・と。


そうしたら海が、「これは、このままじゃないとダメなんだ・・・。」

と、不安でいっぱいになってしまったようです。


そうなんです。

私は、それを知っていたのだけど、パパには言っていたような、いなかったような・・・(^_^;)。


どんな状態かって!?

こんな感じです。
↓↓↓
「お手を触れないでください」_b0244274_13263083.jpg


「お手を触れないでください」_b0244274_13271240.jpg


どう見ても、ただ散らかっている・・・ですよね。

でも、海にしたら、物が横になっているのも、立っているのも、向きも、すべてが大切なこだわり。


だから、私が海の部屋に入る時も、「さわらないでね!」と言う海です。

はい、はい、絶対さわりません。

触った後に起こる「こと」ほど、恐ろしいことはありませんから・・・なんて(笑)。

海にとって大切な置き方なんだもんね~♪


昨日、海で拾ってきた貝殻も仲間入りしていました。

この一見、なんのまとまりもないように見える並べ方も、海には想い入れのある置き方。


小さい時に、何故、こんなにぐちゃぐちゃに物を集めて、物の中に身を寄せるのだろう・・・と、

不思議で仕方なかったあの頃。

(以前、ブログに載せた写真よ、カムバック アゲイン!)
↓↓↓
「お手を触れないでください」_b0244274_13275089.jpg


将来のために・・・

社会の中で、少しでも生きやすいようにと、沢山の方達の援助によって、健気なくらいに努力をしている海。


でも、どうにもならないこと。

それは、自閉症ならではのこだわり。


片付けることを練習していけば、出来るようになるのかもしれません。

でも、自分の家の自分の部屋。

その中で、触れて崩されてしまったらどうしよう・・と不安いっぱいになるほど、

想い入れのある置き方。


学校という分刻みにスケジュールが組まれている社会で、ときにパニックになりながらも、

精一杯頑張っている海。

大人になって、社会の中で自立して暮らしていけるための学びを、いっぱい得てくる大切な場所。

と同時に、想像以上に頑張っている分だけの疲れが、きっと沢山あるのだと思います。


家に帰って来て、一人、このテーブルに物を並べながら、うっとりとしている海を想像すると、

あ~、これは、片付けることを学ばせることに利用して行く場面ではないんだな・・って、

強く感じてしまいます。


片付けることを覚える場面なら、ここでなくても沢山ある。

本人は、散らかしているわけではないんですよね。

私が、食器を並べてうっとりするのと同じ。

ただ、それが、人から理解されるには難しい形なだけで・・・。


テーブルの上に並べるのは、海の部屋だけにしよう・・・とか、

散らかすことと、並べることとの見極めで、声かけも変わってきます。


何でも将来のためと、場面を見極めないで教えようと意気込まれることは、この子達にとって地獄。

出口のない暗闇に、燃えたぎる炎の中に、放り込まれるようなもの。


それをしてしまえば、きっと自閉症であることを、いずれ自分で理解するときがきても、

「できない自分」に苦しむことになってしまうと思うのです。


言葉で表現できなくても、なぜ、ぼくは、こんな風にしてしまうのだろう・・・と自分を責め、

なぜ、こんな障害をもって生まれてきてしまったのだろうと、悲しくなってしまうかもしれない。


それだけは、何としてでも避けたい。

親として・・・。

どうしても・・・。


理解するのに苦しむようなことに、喜びを抱く海。

人を傷つけたり、してはならない究極のことは、絶対に教えていかなければならいこと。

でも、そうではないことは、その喜びを喜びのまま、受けとめてあげたいなって思います。


場面を見極めることって、とても難しいけれど、それは心の声を丁寧に聴くことなのかもしれないな・・って、

思いました(*^_^*)。


読んでいただいて感謝です。
テーブルを見て、にっこりしてしまった私です。
私にも貝を3枚プレゼントしてくれました。
3枚の貝に海の想いを感じてにっこりです♪
いつも応援ありがとうございます。
↓↓↓
にほんブログ村 子育てブログ 自閉症児育児へ
にほんブログ村

にほんブログ村 料理ブログ 学生弁当へ
にほんブログ村
by soratoumihouse | 2013-02-24 13:33 | 海のこと