心がはずむような日も、涙で包まれてしまう日も、やっぱり生かされている大切な一日。


by soratoumihouse

「想いを知る辞書」はないから・・・

海の学校で、保護者学習会がありました。

今回のテーマは「行動の理解」でした。

子ども達の様々な行動には、どんな思いがあるのか?

どう関わればいいのか?ということを、少し踏み込んで、二人の先生がお話して下さいました。


とっても基本的なことだけれど、とっても忘れやすいことを、今一度思い出させてくれるような、

あたたかさを感じることが出来た、素敵な時間でした。


海と過ごしていると、本当に理解出来ないことが沢山あります。

わかってあげたくても、どうしてもわかってあげられない時が沢山です。

そんな時は、海は余計に荒れるし、私は、イライラしたり、ものすごく疲れてしまったり・・・。


「海の気持ちはわかる?」

これは、最近の海のお決まり文句です。

海の行動を正さないといけないときに、私が、「~~~だから、~~~してね!」と話すと、

自分の思っているようにはならないし、そうしたいと思っていたことが否定された気持ちになるのでしょう。

言われたことは、だいぶ理解できるようになったのですが、どうにもならなかった自分の気持ちに折り合いが

つかなくて、叫んだり、足をバンバンと強く踏んだり、まわりの人が見ていたら、ギョッとしてしまう

行動をとってしまうのです。


年少さんの頃は、さらに言葉で上手に伝えることが難しいので、パニック・オンパレードです。

泣く、叫ぶ、投げる・・・そういう表出の仕方なので、いつも私まで、パニック(泣)。

車に乗っていたら、ギャ~~~~と後ろの席で叫んでる。

学校に行っても、朝の準備も出来ずに泣き叫んでいたり、何故、こんなに泣くのか、わかろうとしても、

全然わからないのです。(今でも、時々ありますが・・・)


これが、自閉症ならではの行動だよ・・・と言われても、何が、どう自閉症の行動なのかが、

全然わかりませんでした。

全然、わからない上に、どう対応していいのか、更にわからなくて・・・・。



今日、最後にお話ししてくださった先生が、とてもわかりやすい例えで教えて下さいました。

その先生は、東北の出身で、お母さんたちに、あえて東北弁で、話しかけました。

????????

何回聞いても、わかったのは、ほんの少しの、標準語と同じ単語だけでした。


先生は、話してくれた全ての文を、東北弁のまま、ホワイトボードに書いて、

何を話したのかを説明してくださいました。

説明されて、やっとわかりましたが、一つだけ、まったくわからない言葉が入っていて、

それが何を意味するものなのかが、誰もわかりませんでした。

そして、先生は、そのわからない言葉を「絵」に書いて、教えて下さいました。

ほ~ほ~、確かに絵に書いてもらえるとわかりやすいわ^^。


このことで、私達に自閉症の人達が感じる世界を教えて下さったのです。

よく自閉症の人達は、まわりで話している言葉がわからなくて、海外に行っているのと同じようだと

表現をしますが、東北弁で実際体験させてもらって、とてもよくわかりました。


わからない言葉で、何回、言われたって、わからない。

伝える方も、だんだん伝わらずにイライラして、口調も強くなってしまいます。

聞いている方も、同じで、わからないから、イライラしてくる・・・。


そして、パニック・・・。

確かに・・・。

これが、海たちの苦しむ世界なんだと、改めて、自分で体験して、気付かされたような気がします。

頭では、いっぱいわかっていたつもりだったけど・・・。


海は、今は言葉で表現できるようになりましたが、私達が、日常使うような言葉は、まだまだ使い

こなせません。

自分の気持ちを織り交ぜながら、想いを伝えるということは、ものすごく難しいことですよね。

それでも、今は、海の気持ちをわかってほしい・・・と伝えられるようになったことは大きな成長だと思います。


自分の思い通りにはならないことを、今、海は、日々の生活の中で、うんと学んで頑張っています。

でも、自分が本当はこうしてほしかった・・・という想いを受容してもらいたい。

この一回の受容があるか、ないかでは、まったく海の気持ちが変わってきます。


いつから、この受容をしてあげられるようになったかは、私自身わかりませんが、

この一回の受容を意識して、海と向き合うことが出来るようになってから、だいぶパニックが減ってきた

ように思います。


今は、この受容の後に、海が自分の気持ちと折り合いをつけ、気持ちを切り替えて、

こちらの望む好ましい行動をとれるようになっていくことが、大きな課題です。

でも、去年に比べたら、叫ぶことも、足バンバンも、無くなりはしませんが、時間が短くなってきました。


先生が、お話して下さいましたが、例えばこちらが話したことを理解できなかったとして、

そのままだと、ただ苦しいだけ。

でも、「わからないよ」「教えてほしい」「手伝ってください」というようなことを、

絵カードでも、サインでも、どんな方法でも、その子が出来る方法で、伝えられることが出来たら、

想いが一つ伝わって、それは、とても心地いいことだと・・・。


昨日も、ドラッグストアで、トイレに行きたいと言いだした海。

すぐに場所がわからなかったので、パパに頼んで、お店の人に聞いて、一緒に行ってもらいました。

でも、トイレから出てきて、私がレジのところで買っていると、横でうなりはじめました。

レジの人が、ちらっと海を見ていましたが、もう慣れっこ(笑)。

「どうしたの?」と私が聞くと、

「何で、言ったんだ。トイレに行ってきて・・がいいんだ・・・!」とかなんとか言い始め、

だんだん大きな声に・・・。

もう一度レジの人が、海をちらっ。

「なんでなんだ・・・なんでなんだ・・・・」と足踏み。

そうこうしている内に、レジも終わり、どん底海と車に戻り、聞きました。


車の中でも、海の想いを理解してあげられることができませんでした。

でも、家に帰って、リビングでゆったりと聞きなおしてみると、どうも、一人でトイレに行きたかったらしい。

そして、私には「トイレに行ってきて!」という言葉で、声をかけて欲しかったようです。


それを海に確認すると、ビンゴ!

海の、ものすごくホッとした顔が忘れられません。

そして、私は言いました。

「一人でトイレに行きたかったんだね~。もう、一人で行けるようになったんだもんね。

でもね、初めてトイレを借りるところで、みんなから見えない場所にある時は、

お父さんや、お母さん、大人の人と一緒にいってほしいの。心配だから・・・。」


「うん!」とにっこり。

そして、「海の気持ちは、わかった?」と海。

「うん、うん、海の気持ちはわかるよ!」

長い長い、海が納得しておちるまでの時間でした。


でも、このことでもわかります。

どれだけ、自分の気持ちを理解してもらいたいのかを・・・。

気持ちが受容され、想いが伝われば、パニックを起こしていたのが嘘のように落ち着くのです。

こちらの要求も飲みこもうとします。


言葉で伝えることが、だいぶ出来るようになってきた海でも、まだまだ、これだけの時間を使い、

結局わからず終いで、お互い疲れて、海は荒れ、私はぐったりしたり、イライラしてしまうこともあります。

だから、もっと、もっと、伝えることが難しい時期だったら、その子の想いが何なのか見極めることは、

本当に難しいと思います。


英語の単語みたいに、辞書を引いたら、意味がわかる・・みたいに、その子の想いを知ることができたら、

どんなに救われることでしょう。

でも、そんな「想いを知る辞書」はありません。


私達に出来ることは、子どもがどうあっても、パニックになっていたら、「辛いね。」「悲しいね。」

「わかってあげられずにごめんね。」・・・と出来る精一杯の受容をしてあげることなのかなって

思います。


そして、その子が、何に苦しんでいるのかを少しでもわかってあげられるようなツールをみつけて、

表出出来るようにしてあげたいなって・・・。


親だって、人間なので、いつもいつも、心が落ちつていられる訳ではありません。

イライラもすれば、何でわからないの?どうしてそうなの?という想いで包まれてしまうことだってあります。

親だって、自分の気持ちを受容してもらえたら嬉しいですもんね。


人は、人の心に寄り添い、想いを知ろうとすることで、自分の中に優しさや思いやりを、

育てていくことが出来るのかもしれません。

苦しいときは、「想いを知る辞書」がとても欲しくなります。

でも、そんな辞書が存在しない意味も、少しだけわかったような気がします。


出来たね、凄いね・・・。

悲しいね、辛いね・・・。

素敵なことも、悲しいことも、いっぱい受容してあげることができる、お母さんになれるように

頑張りたいな・・・。

そんな風に思うことが出来た今日でした。

先生、ありがとうございました^^!



「まめでらったすか?」とは?
「元気でいましたか?」という
意味なんだそうです。
「あなた、マメな人ですか?」
だと思っちゃった(笑)。へへ。
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Commented by きーこ at 2012-07-17 23:09 x
海ままさんへ

初めまして…


想いを知る辞書・・・
なんて、素敵な言葉かしら?

想いを知る辞書が、あったら、時には苦しまなくていいのにと、
考えてしまいますよね・・・

私も、想いを知る辞書を、心の中に作っていこうと、
考えました。

なにも、お力には、なれませんが、
海くんの日々の成長を、心よりお祈りしています・・・
Commented by うーわぁ at 2012-07-17 23:19 x
誰でも自分の気持ちを受容してもらえたらうれしいですよね。これはやはり誰にでも共通していえることでしょうね。頭でわかっていても、親もそのときの感情で受容の余裕がないことも多々あるでしょう。わかります。でも今一度心の片隅にいれときないなぁ。学校の先生…東北弁で話され親御さんにも分かってもらえるように工夫して色々考えてくださっているんですね。素晴らしいですね。
Commented by soratoumihouse at 2012-07-18 19:46
きーこさんへ
初めまして・・・
ブログを読んでいただいてありがとうございます。

「想いを知る辞書」を心の中に作っていこう・・・というメッセージに、
私の方こそ、なんて素敵な表現なのかしら・・・と感動してしまいました。

海の想いを知ることは、日々、とっても難しいけれど、こうして、
海の成長を祈って下さっている方がいらっしゃるというだけで、幸せな気持ちに包まれます。

とても励まされました。
感謝しています。ありがとうございました(*^_^*)。
Commented by soratoumihouse at 2012-07-18 19:52
うーわぁさんへ
本当ね。誰でも、気持ちを受容してもらいたい。
だから、自分の想いを言葉にして相手に伝えて、わかってもらおうと努力をするもんね。
でも、海は、それを言葉で表現することは、まだまだ難しいから、きっと辛くなってしまうんだろうなって思うの。
小さな子も同じよね・・・。
学校の先生は、本当にお忙しいのに、いつも感謝です。
学べるって幸せだね・・・。
by soratoumihouse | 2012-07-17 22:29 | 海のこと | Comments(4)