心がはずむような日も、涙で包まれてしまう日も、やっぱり生かされている大切な一日。


by soratoumihouse

偽りの母子手帳

海の予防接種の記録を見るために、母子手帳を久しぶりに出してみました。

懐かしいな。

私は、母子手帳の表紙に、空も海も写真を貼ってあります。

こんな風に・・・。

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久しぶりに、中をじっくり見てみました。

一歳半位までの保護者の記録のところを読むと、明らかに、私が受けとめきれずにいた時期だったという

ことがわかります。

「はい」と「いいえ」で、沢山の質問に答える形式のところで、明らかに検診のときに、ひっからないように、

出来ていないことまで、出来ているという方に、マルを付けていました。


例えば、「1歳の頃」のページでは、

・バイバイ、コンニチハなどの身振りをしますか?という問いに、マル。

・大人の言う簡単なことばがわかりますか?という問いに、マル。


「1歳6カ月の頃」のページでは、

・ママ、ブーブーなどの意味あることばをいくつか話しますか?という問いに、マル。

・・・という感じで(笑)。

これ、偽りのマルです(涙)。


でも、「1歳6カ月の頃」ページに、

・子育てについて、困難を感じることはありますか?という問いに、

ものすごく迷って、「はい」にマルをしたことを覚えています。


海は、二人目の子で、自分にも余裕があったので、ただただ、可愛くて、マスコットのようにして、

可愛がっていました。

でも、1歳6カ月位の時は、まわりの同じ歳の子たちの成長とは、明らかな違いが出ていた頃で、

不安や心配が、子育てを、ただ楽しむとは思えない頃になっていたのです。

自分の中で、困難を感じないと答えることは、無理だと限界を感じていたのでしょうね。


「1歳6カ月の頃」の後は、「2歳の頃」のページになります。

まだ、この時は、海に診断もついていなかったし、私も、まだ海の発達の遅れを受けとめきれないで

いる頃でした。

でも、もう、偽りは書けない・・・と諦めていた頃でした。

なので、ほとんどの質問に「できない」の答えでした。


スプーンを使うこと、積み木などで、みたて遊びをすること、二語文を言うこと、

テレビや大人の身振りの真似をすること・・・・すべて、「いいえ」にマルです。


そして、最後の「育児の心配、かかった病気、感想などを自由に記入しましょう」という空白の欄に、

・繰り返し走っている

・物を集めて遊ぶ

・ことばが出ない

と自分で書いていました。


「3歳の頃」のページでは、2歳11カ月で、自閉症と精神遅滞と診断されると書いてありました。

クレヨンでマルをかくこと、衣服の着脱を一人でしたがるか、自分の名前が言えるか、

よく噛んで食べるか、ままごと、怪獣ごっこなど、ごっこ遊びが出来るか・・・

すべて、「いいえ」にマルです。


・遊び友だちがいますか?という問いに、苦しまぎれに、「はい」にマルをして、

「お友だちはいます」と補足していました(笑)。

一緒に遊べるお友達は誰もいなかった。

人と絡んで遊ぶことをしなかったから。

でもね、一緒に遊べなくたって、お友だちはいる。

泣きそうな、悲しい質問だな~って思ったことを鮮明に憶えています。


まさか、自分の子どもに、障害があるなんて思ってもみていなかった頃は、

ほんの少しでも、海が出来ていないこと、出来ないと答えたら、何か言われると思って、

出来ることをアピールしていた自分。


でも、まわりにいる、同じくらいの月齢の子ども達は、動揺を隠せないくらいの勢いで、

どんどん出来ることが増えていきました。

気付けば、小さいけど、子ども同士、絡みながら遊んでいる。


海は?

しゃべらない。一人。遊びとはよべないことに夢中になっている・・・。

この頃が、一番辛かったな・・・。


空の幼稚園の帰りに、みんなで、公園に行って遊ぶけど、海と同じ年齢の子ども、海よりも年下の子ども達も

沢山いました。

でも、海は一人でした。

ただ、ずっと公園の周りをひたすら歩くか、門のところにかかっていた鍵を、ずっと、ずっと、

ただ揺らして遊んでいるかでした。


一気に、自分に色んな不安が襲いかかってきて、どうしよう、どうしよう、と不安ばかりが、

私の心を包み込んでしまっていました。


今、こうして、母子手帳を見ると、忘れかけていた、自分の心の変化が一気に蘇ります。

今でも、おかしなこといっぱいの海だけど、今は、そんな海が、愛おしくてたまらない。


私は、情けないけれど、偽りを書きました。

でも、その偽りこそが、私の心の真実でした。

だから、そんな受けとめられなかった自分も、私です。


出来ないことを、迷わず「出来ない」にマルをつけることのできる人がほとんどかもしれません。

でも、中には、私のように、マルひとつ付けるのにも、悩んだり、偽りをかいてしまった人も

いると思うのです。


「遊び友だちがいますか」の質問を母子手帳に載せるとき、私のような悲しみを抱く人がいるなんて、

恐らく1%も考えなかったと思います。

そんなことに、悲しみを抱く私が、情けないけれど、

お友だちと遊べない子がいる子のことを、ちょっとだけ、想ってもらえたら嬉しいな。

そんなことで、傷ついてしまう人も、中にはいるってことも・・・。


偽りの母子手帳は、私の宝物です。

私が、海を受けとめるまでの、真実の想いが刻まれています。

辛いなと感じることは、一人ひとり、皆違います。

でも、その辛さと向き合って、乗り越えた先には、あたたかくて、優しい光が待っていてくれます。


私の苦しみに、気付かないのと同様に、私も、人の苦しみに全く気付いてあげられないことが、

いっぱいあると思います。

そんな人の苦しみに、少しでも気付ける人になりたいし、その苦しみに気付けなくても、

その苦しみに向き合って、その人が乗り越え、あたたかく優しい光に包まれることを、

祈れる人でありたいです。


もし、今でも、母子手帳に、今の海の年齢のページがあったとしても、

永遠に、「はい」にマルをつけられることは、ないと思います。

同じ歳の子どもたちと比べたら、出来ないことも、おかしなこともいっぱいだから・・・。


でも、比べない。

他人と比べる必要なんて、何もない。

海は、海で、海のスピードで、確実に、成長しているもの。

それでいいんだって、心から思えます。


人間だから、時に、人を羨んだり、出来ないでいる海を残念に思ってしまうこともあるでしょう。

でも、私は、神様じゃないから、そういう醜い自分と向き合って、反省することも大切なんじゃないかなって。

そうすることで、また一つ、私も成長できるんじゃないかなって・・・。


これからも、ゆっくりと進んでいく海と一緒に、私もゆっくり、お母さんとして成長していきたいなって

思います(*^_^*)。



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Commented at 2012-07-11 09:50 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2012-07-11 20:31 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by soratoumihouse at 2012-07-11 22:17
鍵コメントのmさんへ
わかるわ~。本当に疲れがとれないんだよね。
私も、全然動けなかったり、元気だったり、波が激しくて・・・。
働いてもいないのに(汗)

優しい気持ちが、とっても嬉しかったよ。
いつだって。mさんは、そばにいてくれたよ。
どれだけ、私の心を救ってくれたことか・・。
ありがとうね。

デリケートな問題は、なかなか難しいね。
でも、mさんが相談にのってあげたら、きっと沢山の悩んでいる人達が勇気をもらえると思うよ^^。私がそうであったように・・・ね。

住んでいる地域で、全然違うから、これも、また大きなハードルよね。
でも、こうして、一緒に想いを共有できることを幸せに思ってる。
いつもありがとうね。
Commented by soratoumihouse at 2012-07-11 22:31
鍵コメントのUさんへ
気持ちに寄り添ってくれて、どうもありがとうね。
嬉しかったよ。
Uさんの言うように、傷ついたり、傷つけたり、失敗をしながら、人は学んでいくし、お母さんだって、わからないことだらけから、子どもと暮らす中で、少しずつお母さんになっていくんだよね。きっと・・・。
私も、まだまだ・・・。
一緒に、子どものことを、受けとめてあげられるお母さんになれるように、頑張ろうね!
Commented by Rara at 2013-03-13 17:46 x
初めまして。
読んでて今の私なので思わずコメントしてしまいました。
息子は1歳9ヶ月ですが来週発達検査を受けます。
すでに1歳半の項目には迷いのあとだらけです(笑)
ハイに丸をしかけてイイエに丸してます。。。
こうして懐かしく振り返る日がくるんですかね〜。
今はまだ暗中模索すぎて真っ暗ですが
未来は明るいとまずは私が信じて行きたいです。
Commented by soratoumihouse at 2013-03-13 21:07
Raraさんへ
はじめまして。
ブログを読んでいただいてありがとうございます。
本当に、同じですね^^。

ちょうどこの時期は、成長の差がはっきり出てくるので、まわりとの違いに焦ったり、ちょっとだけ遅れているだけかな~と思ったり、私自身、とても不安定でした(>_<)。

その頃は、まだ海が自閉症の診断もついていないし、私自身が受けとめられていなかったので、泣くことも多かったです。

でも、それから一年して、診断がついて、受けとめられるようになってからは、大変だなと感じることはあっても、あの頃、『できない』というところに丸をつけられなかった自分が、可愛かったな・・・とさえ感じられるまでになりました(笑)。

焦らずに、いつか、受けとめられるときがきたら、きっと暗かった道に光が射してくると思います(*^_^*)。

あんなに受けとめられず泣いていた私ですが、今では、海の世界観が大好きです^^。

辛かったり、悲しかったり、嬉しいときも、いつでもコメントしてくださいね^^。私で、お役にたてるかはわかりませんが、きっと、同じ想いをした者同士ですもの^^。

明るい未来、一緒に信じていきましょうね^^。
by soratoumihouse | 2012-07-10 22:30 | 海のこと | Comments(6)