心がはずむような日も、涙で包まれてしまう日も、やっぱり生かされている大切な一日。


by soratoumihouse

 夢がかなう幸せ

 10日(土)は県の特別支援学校体育連盟の主催のマラソン大会がありました。

 海は去年から少しではありますが、マラソンを始めて、去年もこの大会に出ました。

 パパに伴走してもらい、寒い風が吹く中、小さな身体で大きなお兄さんお姉さん達に

 混ざって、よく頑張ったことを昨日のことのように思い出します。

 去年は、小学生の男子の部で5位になり、まさか入賞しているとも思わず、

 さっさと帰ってきてしまったのでした(笑)。

 しかも、海の学校からは、海一人しか参加していなかったので、ちょっと寂しい

 気持ちでした。


 しかし、今年は、5人もお友達が参加してくれて、(海いれて6人!)

 わ~~~い!寂しくない~~~!と何だかルンルン♪

 先生たちも、せっかく出るならと、一生懸命、子どもたちと練習して下さいました。

 マラソンのコースは2キロなので、なんと、毎日毎日、学校から2キロのコースを

 先生と子どもたちで走って練習。

 ただ2キロを走るとだけ聞くと、そんなに大変ではないように感じますが、

 この子たちは、みんな知的な遅れのある自閉症児。

 運動が苦手な子もいれば、海のように、朝からブルー全開で、どんより登校からスタート

 することも多々あり、それはもう様々な状況の子どもたち。

 マラソンにあまり乗り気でない子どもには、走っている途中途中で、ここまで走れたら、

 にっこりマークのシールを貼っていくというシートを作ったり、まだ一気に2キロが

 きつい子には、途中途中で、休むか走るかの選択をさせながら、決して無理せず

 でも、走る事の楽しさや達成感を味あわせていくという目標だけはぶれずに、

 臨機応変が苦手な子どもたちに、柔らかな頭と心で先生たちは臨機応変に対応する。


 毎日毎日、走る子どもたちと先生方をみて、いろんなドラマがあり、でも着実に

 走る力がついてきている子どもたちに、感動しました。

 この子たちは、いろんな事が不器用だけど、みんなに共通しているのは真面目ということ。

 真面目だから、やるよと言われたことは、やりたい。

  
 私達だったら、中にはやると決めたら、絶対やる人ももちろんいるでしょう。

 でも、ああー、今日はめんどくさいから、さぼっちゃおうかな~とか、

 ちょっとズルして、見られてるとこだけ頑張って、見ていないとこだけさぼる、とか

 自分の頭で瞬時に判断して、決めることが出来ます。

 
 でもこの子たちは、時にやりたくなくて、ズルしたくなったりしているのでしょうけれど、

 それを上手に、相手に気付かせないようにささっとズルしたりすることが、なかなか

 できないんだと思います。

 同じ人間でも、知的な遅れのある人は、みんな嘘をつかないんじゃないかとか思ったり

 している方もいるようです。

 私自身が、海は嘘をつかないと思っていた時期がありました。

 でも、同じ人間で、やりたくない時もあれば、嘘をつくことだってあります。

 (みんながそうという訳ではありませんが)

 ただ、真面目だから、やりたい気持ちとやりたくない気持ちが同時に現れると

 混乱してパニックになったり、叫んだり、泣いたりしてしまうのでしょう。

 だからこそ、そんな風にパニックになっているときは、冷めた目でみるのではなく、

 あ~、真面目が故に、苦しんでいるんだな~って、頑張っているんだな~って

 そっと心で感じてもらえると、この子たちの心は救われるような気がするのです。


 コミュニケーションをとるのが苦手だし、空気をよんだりも苦手で、見通しがつかない状況が

 不安だし、慣れない環境はさらに不安になってしまうし、おまけに、同時に受け入れたい

 想いが重なるとパニックになってしまう。

 こんな困難を抱えているけれど、マラソン大会直前のころになると、みんなちゃんと

 ゴールして、ゴールしてからも、それぞれが頑張った達成感のある爽やかな顔をしていて。

 この子たちの何が困難なのかさえ、一瞬見失うほど、先生たちの愛情で、気持ちと身体を

 育ててくださった事に、感謝の気持ちで溢れます。


 
 マラソン大会の競技場には、沢山の高校生までの子どもたちでいっぱいで、

 大きな大きなトラックやスタンドを目にしただけでも、いつもと違う状況に

 緊張してしまう子もいます。

 どんなに練習を積んできても、状況一つで、どうなるかがわからないのも

 頭にいれておかなければなりません。

 
 私も、大丈夫と信じながらも、どうぞ海の気持ちが、お友達の気持ちが苦しく

 なりませんようにと祈る気持ちでした。


 
 マラソン大会当日は、晴天に恵まれて、暖かく、最高のマラソン日和でした。

 クラスの先生方だけでなく、校長先生、養護の先生、陸上の得意な先生、言語療法の先生、

 以前海の担任をしてくださった、今は遠方の別の学校で働いている先生まで

 応援しにきて下さいました。海は、その先生に会えることをとても楽しみに

 していたので、当日は大喜び!本当に感謝でした。


 海は、がんばる!ととても張りきり、今年は先生に伴走していただいて、

 去年より一つ順位をあげて、4位になりました。

 週末は、パパと学校までマラソン練習も頑張りました。

 学校での練習と、パパとの練習の成果が出せた海の成長に、胸がいっぱいでした。

 他のお友達もみんな頑張っていました。

 風邪気味だったのに、最後まで諦めず走った子、苦しくて、辛いのに、自分で気持ちを

 立て直した子、そして、いつもと違う状況に、混乱しながらも、大好きなパパと先生と

 途中何度も止まりながら、最後パパと手を繋いでゴールした海のお友達の姿は

 思わずウルウルしてしまうほど、心を熱くさせるゴールでした。


 そのお友達のお母さんに聞いたのですが、その子のお父さんは、子どもと一緒に

 走る事が夢だったそうです。

 今日、やっと、夢が叶ったの。と言ってました。


 どんなにお父さんが嬉しかっただろうかと考えるだけで涙が出ます。

 海が、空と始めて手を繋いだ日のことを思い出しました。

 兄弟なのに、まるで他人みたいで、手を繋いで歩いている兄弟姉妹を見ると

 羨ましくて仕方なかった。

 空は何度も出した手を振り払われました。

 でも、初めて海が空と手を繋いでくれた日の、夕陽のきれいだったこと。

 空と、やった~!と喜んだあの日の二人の後ろ姿は、忘れません。

 
 そんな、当たり前にできてしまうような事も、当たり前ではありません。

 自分の子どもと走ることだって、その親子には長い長い時間を必要としました。

 
 手を繋ぐことも、走ることも、書くことも、話す事も、ずっと前は本当に

 出来る日がくるんだろうか、それは遠い遠い未来のことのように感じていたけれど、

 沢山の人の愛情のおかげで、いっぱい夢が叶っています。


 長く、苦しい道のりを歩いてきたからこそ、キラキラと光る形で、まるで子どもから

 ご褒美をもらったかのような幸せを、感じられる事を、喜びたいと思います。


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Commented by パワフル主婦 at 2011-12-13 00:49 x
海君がんばったね!お友達の皆も!ブログを読んでるだけで、皆が
走っている姿が浮かんできて、ウルウルきたよ・・・
私も子どもと走りたい!でも腰のヘルニアが・・・(涙)
何か他に子ども達と出来ることを探してみるね!
Commented by soratoumihouse at 2011-12-13 13:53
パワフル主婦さんへ
ありがとう。本当に頑張ってた。
腰が治ったら、いっぱい走ってね。
私は走るの苦手だから、一緒に食べることかな(笑)。
早く腰がよくなりますように、、、。
Commented by うーわぁ at 2011-12-13 14:07 x
本当晴天に恵まれた一日でよかったですね。海くん昨年から頑張ってきたんだ。パパと週末頑張って練習してきたなんて素敵なことですね。
Commented by soratoumihouse at 2011-12-13 16:23
うーわ~さんへ
どうもありがとう。
私からみてもよく頑張っていたな~って思う(^^)
男の子とお父さんの関係は少しずつ深まっていくのかもね。
Commented by 納豆マンマ at 2011-12-14 02:17 x
海君、完走おめでとう!
そして、4位入賞なんて、すご~い!
お友達のみんなも完走出来て、本当に良かった。
マラソン大会のために、パパや学校の先生方と一緒に地道な努力をしてきた海君。
本当に偉かったね。

子供の事って、自分の事のように感じちゃうから、海君が完走した時は、海ママも達成感で一杯だったでしょ。
素敵な思い出の日になって良かったね。

Commented by soratoumihouse at 2011-12-14 12:15
納豆マンマさんへ
どうもありがとう。
本人は3位まではメダルがもらえるから、ちょっとメダルが
欲しそうな感じだったけど、親はもう十分幸せ。
走りきれた子どもたちの、頑張りに胸がいっぱいだったよ。
ほんと、素敵な一日でした。
保健の先生がみんなにメダルを作ってくれたの。
海もとても喜んで、本当に感謝だね~。
by soratoumihouse | 2011-12-12 22:10 | 海のこと | Comments(6)